鍼灸国家試験対策勉強法 はり理論

鍼灸師の国家試験では医療概論、衛生学公衆衛生学、関係法規、解剖学、生理学、病理学、臨床医学総論、臨床医学各論、総合問題(臨床医学)、リハビリテーション医学、東洋医学概論、経絡経穴概論、東洋医学臨床論、総合問題(東洋医学)、はり理論、きゅう理論などが出題されます。 

国試対策の勉強をする際にはこれらの分野を「基礎科目」「暗記科目」「応用科目」に分けると効率的です。

基礎科目は解剖学と生理学と臨床医学総論と東洋医学概論と経絡経穴概論。

暗記科目は医療概論と公衆衛生学と病理学と関係法規とリハビリテーション医学とはり理論ときゅう理論。

応用科目は臨床医学各論と東洋医学臨床論と総合問題(臨床医学/東洋医学)と考えてもらうと勉強を効率よく学べると思います。

特に応用科目である臨床医学各論と東洋医学臨床論と総合問題は基礎科目の内容を理解していないと問題を解くことは難しくなります。

 

国家試験での暗記科目の得点比率(@鍼灸国家試験)

暗記科目に分類されるのは

医療概論

衛生学公衆衛生学

病理学

関係法規

リハビリテーション医学

はり理論

きゅう理論

の7科目です。

 

過去の国家試験の出題傾向を見ると

医療概論 2.2%

衛生学公衆衛生学 3.3%

病理学 3.3%

関係法規 3.3%

リハビリテーション医学 6.7%

はり理論 5.6%

きゅう理論 5.6%

 

このような配分になっています。

そのため、暗記を確実にすることで30%得点することが可能です。(点数にすると51点。)

鍼灸国家試験での合格得点率が60%なので、暗記が得意の人はここで得点を伸ばすことは理論上可能です。

暗記科目だからこそ確実に覚えたいはり理論(@鍼灸国家試験)

鍼灸国家試験で問われるはり理論は暗記科目です。はり理論は暗記科目ではありますが、専門的な言葉が多くなっているので、ある程度専門用語を理解していないと覚えることは難しいかもしれません。

ただ苦戦するからやらなくていいのではなく、鍼灸国家試験の5.6パーセント(第29回の鍼灸国家試験の場合)はこのはり理論です。5.6パーセントなので問題数は10問ですね。

おそらく今後も傾向が変わらなけば、同じくらいの出題数になることが予想されます。

暗記すれば確実に取れる10点を確実に取りにいきましょう!

 

暗記と聞くだけで苦手意識を持ちやすい場合もありますが、どのように学べばいいのか、そして最低限のレベルはどこかなどを紹介します。

 

実際にはり理論の国家試験問題を解いてみよう!

 

さて、いかがでしたか?

 

簡単に思えた方はしっかりと暗記ができています。

2択に絞れたけれど、間違った問題がある方はこのまま国家試験を受験するのは不安材料があります。(国家試験であれ暗記科目は暗記さえすれば確実に得点できる科目なので確実に取りたいですね。)再度、自分の理解していない部分を明確にして取り組んでみてください。

※これ以外にもたくさん問題を用意しています。こちらをご覧ください。全て無料です。

 

全くわからなかった場合は、まずは学校で学んでいることを大切にしながら、このサイトを活用して鍼灸師の国家資格を取得できるように頑張ってください!!

 

はり理論勉強法(@鍼灸国家試験)

はり理論の勉強に取り組む時のステップは大きく分けて3つ。

1 はり理論で使う基礎用語の暗記・理解

2 はり理論で使う考え方の理解

3 はり理論の過去問を解き、自分の理解度を確認する。

です。

 

これらを説明していきます。

 

はり理論ステップ1(@鍼灸国家試験)

はり理論は何度も述べているように暗記科目。

ではまず何から暗記すればいいでしょうか?

 

もちろん教科書を一字一句暗記するなどナンセンスです。

要点をきちんと整理し、『基礎用語』を『正確』に覚える必要があります。

 

せっかく『基礎用語』を覚えたのに『間違って』覚えてしまっていると確実に点数を落としてしまいます。そのため大事なのは『基礎用語』を『正確』に覚えることです。

これからお伝えする暗記時のステップを正確に取り組めば、鍼灸の国家資格だろうが焦る必要はありません。

 

まず暗記をする時に押さえなければならないのは『基礎用語』の理解です。

もちろん正確に覚えてください。

ここを曖昧にだったり、間違って覚えてしまうと、シャツのボタンを掛け違えてしまったような状態になってしまい、また覚え直しとなります。

 

そのためまずは『基礎用語』を確実に、正確に覚えましょう。

きゅう理論で使われる言葉は基本的に教科書に載っています。

 

まずは教科書を読んだ時に意味のわからない言葉がないか、確認をしましょう。

もしわからない言葉があるのであれば、そのままにせず分かるように調べる。

曖昧にするから後から苦労します。

 

はり理論の『基礎用語』とは

例えば

・はりの基礎知識(毫鍼、古代九鍼など)

・基本的な刺鍼方法(基本操作、17手技など)

・特殊鍼法(小児鍼、皮内鍼、円皮鍼など)

・はり治療の臨床的内容(刺激量など)

・はり治療のリスク管理(禁忌・適応や感染症など)

 

このあたりの言葉の理解は大丈夫でしょうか?

きちんと説明はできますか?

 

ステップ1は基礎用語の正確な理解。

これは他の暗記科目にも言えることですね。

 

はり理論ステップ2(@鍼灸国家試験)

ステップ2は、はり理論の理解です。

専門用語を正確に理解し暗記できれば、教科書に書いている文章を正確に理解ができるようになります。

 

例えるならステップ1は英語で言う単語を覚えた状態。

ステップ2は覚えた英単語を理解し、文章として理解・暗記していく状態です。

 

国家試験の勉強でつまずくのは、ステップ1をきちんとせずにステップ2から取り組もうとするからです。正確な専門用語の理解が正確な理論の理解につながります。

 

はり理論で言う理論というのは

例えば

①はり治療の生理学的な理論

②関連学説

の二つがはり理論で理解すべき考え方になります。

 

これは基礎用語を理解していないと暗号のような文章になってしまいますよね。

しかし、基礎用語が正確に理解できていると、考え方を理解し、知識として定着させることが可能です。

 

特に

①はり治療の生理学的な理論

・鍼刺激の受容と伝導

・感覚の中枢内伝導路

・鍼刺激と反射

・鍼鎮痛

・血流改善

 

②関連学説

・サイバネティックス

・ホメオスタシス

・ストレス学説

・レイリー現象

・圧-自律神経反射 

 

これらは鍼灸の国家試験問題を見ても問われることが多い内容です。

確実に押さえておきたい内容ですね。

 

はり理論ステップ3(@鍼灸国家試験)

3つ目のステップは『はり理論の過去問を解き、自分の理解度を確認する』です。

ここで初めて過去問の活用です。ただやみくもに過去問を解き、過去問の答えを覚えてしまうことがないようにきちんと自分の理解度を把握しましょう。

 

過去問を解く時のポイントは、問題を解く時に3つに分類することです。

 

◯:合っていると自信あり

△:2択くらいまで絞ったけれど自信なし

✖️:全くわからない

 

それぞれの問題を◯、△、✖️で分類すること。

その上で答え合わせをしましょう。

 

実際に答え合わせをすると

◯だけど答えを見たら正解の場合と間違っている場合があると思います。

もし、◯なのに間違っていた場合、根本的に覚えたことが間違っているので、その問題の項目はステップ1からやり直してください。

もちろん◯で『正解』であれば、正確に暗記できているので学び直す必要はありません。

 

次に△で、答えを見たら正解の場合と間違っていた場合があると思います。

ここでは正解であろうと間違いであろうとここはすでに分からないことがある状況なので、何をわかっていないのかを明確にしましょう。例えば問題文の専門用語がわからないのか、理論がわかっていないのかでステップ1から学び直しなのか、ステップ2から学び直しなのか違います。

 

正解だから理解している、ではなくきちんと自分の理解度を確認しましょう。

 

最後に✖️で正解の場合と間違いの場合があると思います。

✖️がついている時点で理解していません。

 

なので✖️がついた時点で学び直し決定です。

専門用語がわからないのか、理論がわかっていないのかでステップ1から学び直しなのか、ステップ2から学び直しなのか違います。

 

鍼灸国家試験の過去問を解くにしても上記した内容を意識して実施しましょう。

一番良くないのは『過去問の答えを暗記してしまうこと』です。

勉強した気では鍼灸国家試験は合格できません。

 

成果を出す学び方を実施しましょう。

 

番外編(@鍼灸国家試験)

国家試験過去問から解説を作るのもおすすめです。

やみくもに鍼灸国試の過去問を解くだけは学習の効果があまりありません。過去問を解くだけではなく、そこから傾向を理解し、対策を立てることが大切です。

時間はかかりますが、自分だけの解説書を作ることで使える知識として頭に入ります。

国家試験の直前にするのは時間がかかりすぎるのでおすすめではありませんが、国試まで半年以上あるのであれば試していただきたい内容です。

 

はり理論の国試過去問WEB問題集はこちら

鍼灸国家試験でも問われるはり理論の過去問をまとめてWEB問題集にしました。

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年度毎に鍼灸国家試験を分けたもの、過去5年の過去問をまとめたものを掲載しています。もしよければご活用ください

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