（こちらは2023年4月に開催した生理学の勉強会の動画の一部です。）
鍼灸師の国家試験では医療概論、衛生学公衆衛生学、関係法規、解剖学、生理学、病理学、臨床医学総論、臨床医学各論、総合問題（臨床医学）、リハビリテーション医学、東洋医学概論、経絡経穴概論、東洋医学臨床論、総合問題（東洋医学）、はり理論、きゅう理論などが出題されます。
大きく分けると「基礎科目」「暗記科目」「応用科目」に分けて考えると勉強しやすいです。
基礎科目は解剖学と生理学と臨床医学総論と東洋医学概論と経絡経穴概論。
暗記科目は医療概論と衛生学公衆衛生学と病理学と関係法規とリハビリテーション医学とはり理論ときゅう理論。
応用科目は臨床医学各論と東洋医学臨床論と総合問題（臨床医学/東洋医学）と考えてもらうと勉強を効率よく学べると思います。
特に応用科目である臨床医学各論と東洋医学臨床論と総合問題は基礎科目の内容を理解していないと問題を解くことは難しくなります。
目次
国家試験での基礎科目の問題比率（＠鍼灸国家試験）
基礎科目に分類されるのは
解剖学
生理学
臨床医学総論
東洋医学概論
経絡経穴概論
の５科目です。
過去の国家試験の出題傾向を見ると
解剖学 5%
生理学 5%
臨床医学総論 5.6%
東洋医学概論 8.9%
経絡経穴概論 11.1%
このような配分になっています。
そのため、基礎を確実に自分のものにすることで35.6%得点することが可能です。（点数にすると64点。）
鍼灸国家試験での合格得点率が60%なので、基礎をしっかりと習得しておけば国家資格の試験問題であろうと得点を伸ばすことは可能です。
基礎科目として重要な生理学（＠鍼灸国家試験）
鍼灸国家試験で問われる生理学は最も基礎となる科目のひとつです。日本語で例えるなら『あいうえお』で、英語であればABCのアルファベットがここにあたります。そのくらい基礎的な内容です。
生理学とは簡単に言うと、私たちはどうやって生きているのかを学問にしたものです。生きていくための体の仕組みやメカニズムを学びます。必ずご自分の体でも同じように機能しているのだと思うと少し親近感が湧きませんか？
実際のところ生理学は専門的な言葉が多く、初めて学ぶ時は苦戦するかもしれません。しかし鍼灸師以外にも柔道整復師、理学療法士、作業療法士、トレーナーなども同じように生理学を学ぶので医療系国家資格を保有する専門家の共通言語ともなる重要な学問です。ただ鍼灸師だけが使うような独特な表現もあるのが実際なのでどの職種とも完全に言葉が一致するかというとそこは違うのが現状です。
しかしほとんどの専門家同士で通じ合うので学ばなくては先に進めない超重要科目です。
またこの生理学をきちんと理解していないと、鍼灸国家試験に出題される『応用科目』である臨床医学各論と東洋医学臨床論と総合問題を解くことは難しくなります。
苦手意識を持ちやすい場合もありますが、どのように学べばいいのか、そして最低限のレベルはどこかなどを紹介します。
実際に生理学の問題（過去の鍼灸国家試験問題）を解いてみよう！
さて、いかがでしたか？
簡単に思えた方はしっかりと暗記、そして理解ができています。
２択に絞れたけれど、間違った問題がある方はこのまま国家試験を受験するのは不安材料があります。再度、自分の理解していない部分を明確にして取り組んでみてください。先ほども書きましたが生理学をきちんと理解していないと、鍼灸国家試験に出題される『応用科目』である臨床医学各論と東洋医学臨床論と総合問題を解くことは難しくなります。ここは間違わないでください。
※これ以外にもたくさん問題を用意しています。こちらをご覧ください。全て無料です。
全くわからなかった場合は、まずは学校で学んでいることを特に大切にしながら、このサイトを活用して鍼灸師の国家資格の基礎を習得できるように頑張ってください！！
基礎科目は問題比率が少ないですが、理解をしておかないと応用科目の問題を解くことができないため、点数をとることよりも、内容の理解をすることが大切になります。
生理学の勉強方法（＠鍼灸国家資格）
生理学の学習ポイントは「国家試験の過去問から解説を作る」事です。
その解説を作るときには「出題基準」を把握することが重要となってきます。
生理学の出題基準を下記にまとめているのでこれを基に解説を作成してみてください。
１ 生理学の基礎
２ 循環器系
３ 呼吸器系
４ 消化と吸収の流れ
５ 代謝系
６ 体温調節関連
７ 排泄関連
８ 内分泌系
９ 生殖と成長
１０ 神経系
１１ 筋肉
１２ 身体の運動との関わり
１３ 感覚系
１４ 生体の防御機能
１５ ホメオスタシスと生体のリズム
そしてこの十五種類の分類もさらに詳細にわける事が出来ます。
１ 生理学の基礎
生理機能の特徴
体液の組成と働き
細胞の構造と働き
物質移動と代謝
２ 循環器系
血液の組成とその働き
血管系の構造と働き
血液凝固の仕組み
血圧
血液型
循環調節
心臓の構造と働き
リンパ系
３ 呼吸器系
呼吸運動・呼吸調節
換気とガス交換
４ 消化と吸収の流れ
消化と吸収
消化液の働きとその調節
消化管
肝臓の機能
５ 代謝系
栄養素とエネルギー代謝
ビタミン類・無機質・水に関して
三大栄養素の働きと代謝
６ 体温調節関連
体温調節
発汗とその調節
体熱の産生と放熱
７ 排泄関連
腎臓の働き
腎臓による体液調節
腎循環
蓄尿と排尿
尿生成
８ 内分泌系
ホルモンの特徴
ホルモンの種類とその働き
９ 生殖と成長
男性生殖器
女性生殖器
妊娠と出産
成長と老化の過程
１０ 神経系
ニューロンの構造とその働き
小脳
視床下部
神経の興奮伝導
シナプス伝達
大脳
神経系の分類
脳脊髄液
反射
体性神経系
脊髄
自律神経系
脳幹
自律神経の関与する反射
１１ 筋肉
骨格筋の構造と働き
筋のエネルギー供給
筋収縮の仕組み
心筋と平滑筋
１２ 身体の運動との関わり
骨格筋の神経支配
大脳基底核による運動調節
脊髄における運動調節
大脳皮質による運動調節
脳幹における運動調節
錐体路系と錐体外路系
小脳による運動調節
発生と言語
１３ 感覚系
感覚（五感）の一般的性質
味覚と嗅覚
聴覚
視覚
体性感覚
平衡感覚
内臓感覚
痛覚
１４ 生体の防御機能
防御機構に働く組織と因子
炎症とアレルギー
免疫反応の分類
１５ ホメオスタシスと生体のリズム
ホメオスタシスと生体のリズム
このように分類分けをすることで、科目の中でも絞って勉強すれば苦手科目だと思っていたものが実は、ごく一部だったことも知ることができます。
例えば、『自分の苦手科目=生理学』と思っていたら、この分類をして問題を解き解説を作ったら自分の苦手な部分は『８の内分泌系』と『１０の神経系』で、『３の呼吸器』と『４の消化と吸収の流れ』は得意な部分だったと気づけるかもしれません。
自分で問題解説を作る最大の利点は、全ての領域が苦手科目ではないという事に気づけることです。国家試験はまだ先という方も習ったところを分類分けして、一部から勉強するだけでも苦手意識が減るので是非チャレンジしてみてください。
「必ず勉強する分野」
必ず勉強する分野は「栄養と代謝」「消化吸収」「内分泌」です。
▼栄養と代謝
「栄養と代謝」は鍼灸国家試験の生理学の科目で、第25~30回の過去6年間で6問出題されており、よく出る分野になります。
出題された内容としてはエネルギー代謝、三大栄養素（4問）、ビタミンが出題されていて三大栄養素が最も多く出題されています。
その三大栄養素の勉強するポイントが３つあり、糖質、脂質、タンパク質を勉強するのが大切になります。例えば、脂質は「働き」「構造」「代謝」を理解するのが重要。ちなみに、よく出る順番で言えば、糖質→脂質→タンパク質です。糖質、タンパク質のポイントは【参加無料】のオンライン勉強会でお伝えしておりますので
是非ご参加ください！
https://shinkyu.online/seminar/srg/
▼消化吸収
「消化吸収」も第25~30回の過去6年間で6問出題されており、よく出る分野になります。
出題された内容としては消化管ホルモン（２問）、消化液と酵素（２問）、嚥下、胃液分泌に関しての問題が出題されています。
勉強するポイントとしては「どこを覚えるか」がポイントになります。
消化管ホルモンは「出題されたホルモン」を覚える、消化液と酵素は〇〇の消化と出題された消化液と酵素の組み合わせを覚えることが重要です。
ポイントの詳細は【参加無料】のオンライン勉強会でお伝えしておりますので是非ご参加ください！
https://shinkyu.online/seminar/srg/
生理学の国試過去問WEB問題集
鍼灸国家試験でも問われる生理学の過去問をまとめてWEB問題集にしました。
※鍼灸国家試験対策ラボは鍼灸師学生さんの国家試験支援、キャリア支援をしているのでもちろん完全無料です。
年度毎に鍼灸国家試験を分けたもの、過去５年の過去問をまとめたものを掲載しています。もしよければご活用ください。
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