(こちらは2023年6月に開催したリハビリテーション医学の勉強会の動画の一部です。)
鍼灸師の国家試験では医療概論、衛生学・公衆衛生学、関係法規、解剖学、生理学、病理学、臨床医学総論、臨床医学各論、総合問題(臨床医学)、リハビリテーション医学、東洋医学概論、経絡経穴概論、東洋医学臨床論、総合問題(東洋医学)、はり理論、きゅう理論などが出題されます。
国試対策の勉強をする際にはこれらの分野を「基礎科目」「暗記科目」「応用科目」に分けると効率的です。
基礎科目は解剖学と生理学と臨床医学総論と東洋医学概論と経絡経穴概論。
暗記科目は医療概論と衛生学・公衆衛生学と病理学と関係法規とリハビリテーション医学とはり理論ときゅう理論。
応用科目は臨床医学各論と東洋医学臨床論と総合問題(臨床医学/東洋医学)と考えてもらうと勉強を効率よく学べると思います。
特に応用科目である臨床医学各論と東洋医学臨床論と総合問題は基礎科目の内容を理解していないと問題を解くことは難しくなります。
目次
国家試験での暗記科目の得点比率(@鍼灸国家試験)
暗記科目に分類されるのは
医療概論
衛生学公衆衛生学
病理学
関係法規
リハビリテーション医学
はり理論
きゅう理論
の7科目です。
過去の国家試験の出題傾向を見ると
医療概論 2.2%
衛生学公衆衛生学 3.3%
病理学 3.3%
関係法規 3.3%
リハビリテーション医学 6.7%
はり理論 5.6%
きゅう理論 5.6%
このような配分になっています。そのため、暗記を確実にすることで30%得点することが可能です。(点数にすると51点。)
鍼灸国家試験での合格得点率が60%なので、暗記が得意の人はここで得点を伸ばすことは理論上可能です。
暗記科目だからこそ確実に覚えたいリハビリテーション医学(@鍼灸国家試験)
鍼灸国家試験で問われるリハビリテーション医学は暗記科目です。ただリハビリテーション医学は暗記科目ではありますが、専門的な言葉が多くなっているので、ある程度専門用語を理解していないと覚えることは難しいかもしれません。
ただ苦戦するからやらなくていいのではなく、鍼灸国家試験の6.7パーセント(第29回の鍼灸国家試験の場合)はこのリハビリテーション医学です。6.7パーセントなので問題数は12問ですね。
おそらく今後も傾向が変わらなけば、同じくらいの出題数になることが予想されます。
暗記すれば確実に取れる12点を確実に取りにいきましょう!
暗記と聞くだけで苦手意識を持ちやすい場合もありますが、どのように学べばいいのか、そして最低限のレベルはどこかなどを紹介します。
実際にリハビリテーション医学を解いてみよう!
さて、いかがでしたか?
簡単に思えた方はしっかりと暗記ができています。
2択に絞れたけれど、間違った問題がある方はこのまま国家試験を受験するのは不安材料があります。(国家試験であれ暗記科目は暗記さえすれば確実に得点できる科目なので確実に取りたいですね。)再度、自分の理解していない部分を明確にして取り組んでみてください。
※これ以外にもたくさん問題を用意しています。こちらをご覧ください。全て無料です。
全くわからなかった場合は、まずは学校で学んでいることを大切にしながら、このサイトを活用して鍼灸師の国家資格を取得できるように頑張ってください!!
リハビリテーション医学の勉強に取り組む時のステップ(@鍼灸国家資格)
1 リハビリテーション医学で使う基礎用語の暗記・理解
2 リハビリテーションの考え方の理解
3 リハビリテーション医学の過去問を解き、自分の理解度を確認する。
です。
これらを説明していきます。
リハビリテーション医学ステップ1(@鍼灸国家試験)
リハビリテーション医学は何度も述べているように暗記科目。
ではまず何から暗記すればいいでしょうか?
もちろん教科書を一字一句暗記するなどナンセンスです。
要点をきちんと整理し、『基礎用語』を『正確』に覚える必要があります。
せっかく『基礎用語』を覚えたのに『間違って』覚えてしまうと確実に点数を落としてしまいます。そのため大事なのは『基礎用語』を『正確』に覚えることです。
これからお伝えする暗記時のステップを正確に取り組めば、鍼灸の国家資格だろうが焦る必要はありません。
まず暗記をする時に押さえなければならないのは『基礎用語』の理解です。もちろん正確に覚えてください。
ここを曖昧にだったり、間違って覚えてしまうと、シャツのボタンを掛け違えてしまったような状態になってしまい、また覚え直しとなります。
そのためまずは『基礎用語』を確実に、正確に覚えましょう。
リハビリテーション医学で使われる言葉は基本的に教科書に載っています。
まずは教科書を読んだ時に意味のわからない言葉がないか、確認をしましょう。
もしわからない言葉があるのであれば、そのままにせず分かるように調べる。曖昧にするから後から苦労します。
リハビリテーション医学の『基礎用語』とは
例えば
・リハビリテーション/医学的リハビリテーションの概要
・障害の評価
・リハビリテーション治療(理学療法、作業療法、義肢装具療法など)
・運動学(姿勢と運動のコントロール、四肢・体幹の運動)
などで使われる言葉です。
このあたりの理解は大丈夫でしょうか?
ステップ1は基礎用語の正確な理解。
これは他の暗記科目にも言えることですね。
リハビリテーション医学ステップ2(@鍼灸国家試験)
ステップ2は、リハビリテーション医学の理解です。
専門用語を正確に理解し暗記できれば、教科書に書いている文章を正確に理解ができるようになります。
例えるならステップ1は英語で言う単語を覚えた状態。
ステップ2は覚えた英単語を理解し、文章として理解・暗記していく状態です。
国家試験の勉強でつまずくのは、ステップ1をきちんとせずにステップ2から取り組もうとするからです。正確な専門用語の理解が正確な理論の理解につながります。
リハビリテーション医学で言う理解というのは各疾患のリハビリテーションで
例えば
①脳卒中
②脊髄損傷
③切断
④小児疾患
⑤呼吸器/循環器
⑥神経疾患
⑦運動器疾患
などです。
もう少し掘り下げると
①脳卒中
・障害と評価
・急性期リハビリテーション
・回復期リハビリテーションなど。
②脊髄損傷
・障害と評価
・急性期リハビリテーション
・回復期リハビリテーションなど。
③切断
・評価
・義肢作製
・リハビリテーションなど。
④小児疾患
脳性麻痺など。
⑤呼吸器/循環器
・慢性閉塞性肺疾患(COPD)
・拘束性肺疾患
・心疾患など。
⑥神経疾患
・パーキンソン病
・その他の神経疾患など。
⑦運動器疾患
・肩関節周囲炎
・ 腰痛
・変形性関節症(膝、股関節)
・末梢神経障害
・大腿骨頸部骨折
・関節リウマチ (RA)など。
これらは鍼灸の国家試験問題を見ても問われることが多い内容です。
確実に押さえておきたい内容ですね。
リハビリテーション医学ステップ3(@鍼灸国家試験)
3つ目のステップは『リハビリテーション医学の過去問を解き、自分の理解度を確認する』です。
ここで初めて過去問の活用です。ただやみくもに過去問を解き、過去問の答えを覚えてしまうことがないようにきちんと自分の理解度を把握しましょう。
過去問を解く時のポイントは、問題を解く時に3つに分類することです。
◯:合っていると自信あり
△:2択くらいまで絞ったけれど自信なし
✖️:全くわからない
それぞれの問題を◯、△、✖️で分類すること。
その上で答え合わせをしましょう。
実際に答え合わせをすると
◯だけど答えを見たら正解の場合と間違っている場合があると思います。
もし、◯なのに間違っていた場合、根本的に覚えたことが間違っているので、その問題の項目はステップ1からやり直してください。
もちろん◯で『正解』であれば、正確に暗記できているので学び直す必要はありません。
次に△で、答えを見たら正解の場合と間違っていた場合があると思います。
ここでは正解であろうと間違いであろうとここはすでに分からないことがある状況なので、何をわかっていないのかを明確にしましょう。例えば問題文の専門用語がわからないのか、理論がわかっていないのかでステップ1から学び直しなのか、ステップ2から学び直しなのか違います。
正解だから理解している、ではなくきちんと自分の理解度を確認しましょう。
最後に✖️で正解の場合と間違いの場合があると思います。
✖️がついている時点で理解していません。
なので✖️がついた時点で学び直し決定です。
専門用語がわからないのか、理論がわかっていないのかでステップ1から学び直しなのか、ステップ2から学び直しなのか違います。
鍼灸国家試験の過去問を解くにしても上記した内容を意識して実施しましょう。
一番良くないのは『過去問の答えを暗記してしまうこと』です。
勉強した気では鍼灸国家試験は合格できません。
成果を出す学び方を実施しましょう。
番外編(@鍼灸国家試験)
国家試験過去問から解説を作るのもおすすめです。
やみくもに鍼灸国試の過去問を解くだけは学習の効果があまりありません。過去問を解くだけではなく、そこから傾向を理解し、対策を立てることが大切です。
時間はかかりますが、自分だけの解説書を作ることで使える知識として頭に入ります。
国家試験の直前にするのは時間がかかりすぎるのでおすすめではありませんが、国試まで半年以上あるのであれば試していただきたい内容です。
「必ず勉強する分野」
必ず勉強する分野は「リハビリ概論」「神経疾患」「運動器」「脊髄損傷」「脳性麻痺」「脳卒中」です。
▼リハビリ概論
「リハビリ概論」は鍼灸国家試験の経絡経穴概論の科目で、第25~30回の過去6年間で9問出題されており、よく出る分野になります。
出題された内容としては社会的リハビリテーション(2問)、リハビリに関係する職種(2問)、医学的リハビリテーション、障害モデル、回復期リハビリテーション(2問)、介護保険制度が出題されています。
特に「社会的リハビリテーション」では障害を持った方の社会への適応と復帰の方法をまとめていくのが大切で、具体的には公共施設のバリアフリー、施設入所支援、障害年金の取得などをまとめることで「社会的リハビリテーション」の内容の問題を解くことができます。
さらによく出る分野でいうと「リハビリに関係する職種」に関しての問題もよく出ます。
職種でいえば「医師」「空欄部」「理学療法士」「作業療法士」「義肢装具士」「看護師」の職種の役割などが出題されています。
例えばポイントしてあげるのであれば、義足での歩行訓練は「理学療法士」ですが、義手の訓練は「作業療法士」の役割になります。
このような職種やその役割に関して覚えるポイントは【参加無料】のオンライン勉強会でお伝えしておりますので是非ご参加ください!
▼脊髄損傷
脊髄損傷も第25~30回の過去6年間で5問出題されており、よく出る分野になります。
出題された内容としては損傷高位別の可能な動作、到達ADLの概略(2問)、損傷レベルと主たる残存筋の組み合わせ、自律神経反射に関しての問題が出題されています。
特に「到達ADLの概略」「損傷レベルと主たる残存筋の組み合わせ」では脊髄の高位別に動作や筋肉と関連付けて覚えることが大切です。
また、リハビリテーション医学の科目なので、付け加えて「関節運動」も重要となります。
空欄部分と赤字の部分、他の部分の解説に関しての詳細は【参加無料】のオンライン勉強会でお伝えしておりますので是非ご参加ください!
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